格差を縮める均等処遇という道筋とともに、もうひとつ考えられなければならないのが、格差を固定させないということである。非正規社員から正規社員への転換が「道筋としてはっきり見える」ということが大事であろう。社員登用制度などの登用基準が明確になっていることが必要である。また、パートタイムの仕事を通じて、職業能力を高めることができるということも欠かせない。そもそもフリーター問題で、フリーターの何が問題なのかというと、「20代をフリーターという周辺的業務で過ごすことで、もっとも成長する年齢時期に職業能力が高まらない」ということであり、「長くフリーターをしていると、(正規社員として採用されにくいため)脱出できなくなる」ということであった。
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フリーターを活用している会社のなかには、フリーターにも教育訓練投資を行い、他社でも通用する職業能力を身につけさせているところや、正規社員への登用を積極的に行っている会社もある。そのような企業ばかりであれば、フリーターは大きな社会問題にはならなかったはずである。便利に使うだけで、育成したり採用したりはしないという姿勢の会社が多々あることが問題なのだ。もちろん企業内教育だけですべてをまかなうのは難しいかもしれない。非正規雇用の人々が在職中から公的職業訓練を受けることができるようにするとか、短い空き時間でも手軽に仕事のための学習ができる学習センターの整備などの対策を講じてゆく必要があるだろう。